血管の健やかさは、身体の健康状態と深い関わりがあります。主要な血管も重要ですが、見落とせないのが毛細血管の働きです。今回は、毛細血管が老化や病気に与える影響について取り上げ、健康を保つヒントを探ってみました。
毛細血管は、毛髪の10分の1程度の細さで、全身の血管の95%以上を占めています。全身に張りめぐらされている毛細血管は、酸素や栄養分を運んで身体の隅々まで届くように働いています。それが老化や生活習慣の影響を受けると、縮んだり途切れたりして機能が低下。この状態はゴースト血管とも呼ばれています。
毛細血管の衰えは30代頃から始まり、60〜70代では若い頃の約4割もの毛細血管が減少してしまいます。この状態を放っておくと、見た目の老化(シミ、シワ、薄毛)や免疫力の低下、病気などを招くといわれています。
近年の研究によると、毛細血管の傷みが進むと、アルツハイマー型認知症のリスクが高まることがわかってきました。
アルツハイマー型の認知症は、脳内でつくられるアミロイドβの蓄積が原因で発症しますが、脳の中にある毛細血管がその排出に役立っています。毛細血管の活性化によって、認知症の予防や進行を遅らせることも期待できます。
毛細血管が正常に働いているか、次の方法で簡単に確認できます。
もし血流の状態が悪かったとしても、生活習慣によって改善することは可能です。
運動や食事など生活習慣を見直して、毛細血管を元気に蘇らせましょう。
【運動】
毛細血管を若返らせるには、運動が欠かせません。赤筋(遅筋、長時間の運動に適した筋肉のこと)が多い背筋、腹筋、お尻、太ももなどを意識しながら、筋トレや20分程度のウォーキングを習慣化させることがおすすめです。
時間のないときには、かかとの上げ下げ、手足をグーパーするだけでも血流をアップさせ、毛細血管の活性化を助けます。
【食事】
毛細血管にはわずかなすき間があり、そこから身体に栄養分や酸素を行き渡らせます。その仕組みを活性化する食材は、ヒハツ(長コショウの一種)、シナモン、ルイボスティーなどが挙げられます。
また、血管拡張作用があるビタミンEを多く含むアーモンド、カボチャ、ツナ、アボカドなども、積極的に摂りたい食材です。
加齢によって減ってくる毛細血管をそのままにせず、日々の運動や食事で改善しましょう。一つひとつは小さな積み重ねですが、習慣化することで大きな成果につながり、いつまでも若々しい身体を目指せます。